2023年3月30日に発行
2020年のパンデミックの発生以降、多くの親が子供の健康を最優先事項として考えるようになりました。子供向けスナックは栄養に影響を与えるため、中国の親は品質への関心が高まっています。
中国における子供向けスナックの市場展望について理解を深めるために、中国市場におけるリアルタイム消費者インサイトプロバイダーであるKuRunData（Tolunaグループ）は、0才から6才までの子供を持つ400人の母親を対象に定量調査、さらに60人の親を対象にグループディスカッションを実施しました。
中国における購買行動の変化
近年、消費者の購買行動に大きな変化があったことは疑いの余地がありません。KuRunDataの調査では、中国の多くの母親が、スナックの品質についてより高い関心を抱いており、購入チャネルを変えていることが分かりました。予期せぬ事態に備えて十分な量を確保するために、買いだめを習慣化しただけでなく、オンラインでの購入もより頻繁に行われており、国内ブランドにも注目が集まっています。
子供向けのスナックを選ぶ際に親が考慮している要因については、回答者の53.2％が、安全性の高い商品を好むと回答しました。食品安全以外には、特筆すべき項目はありませんでした。結局のところ、親は、子供の好みと栄養ニーズに合った商品を探しています。
購買行動の変化にもかかわらず、各ブランドは幅広いチャネルを活用して、中国の母親に効果的に働きかけ、主要な位置を維持し続けています。中国の母親は、オンラインとオフラインの両チャネルを通じてスナックに関する情報を集めており、ショートビデオプラットフォームや小紅書（Xiaohongshu）が最も人気のあるチャネルとして回答しています。最も多く求められているのコンテンツは、商品レビューや紹介情報（51.2％）で、次いで母親への状況提供（42.1％）や無料試供レビュー（41.6％）が続きます。
85年以降と95年以降の母親
異なる世代の母親を比較すると、それぞれの購買行動に明確な違いがあり、それぞれのグループにどのようにアプローチすべきかを理解することができます。
1995年から1999年に生まれた95年後世代の母親は、オンライン購入を好む傾向があります。このグループの回答者の64.9％が、少なくとも60％以上の買い物をオンラインで行っていると回答し、1985年から1989年に生まれた85年後世代の48.4％とは対照的です。
また、若い母親たちは子供が早い時期におやつを食べることにもより許容的でした。95年後世代の半数以上の回答者は、子供の出産後1年以内におやつを与える傾向がありますが、85年後世代の子供の45.6％が同じ時期におやつを与えていたと回答しました。ただし、85年後世代の母親は、若い世代よりも子供向けのおやつにより多く支出する傾向にあります。85年後世代の3分の2以上の母親は、月に200元以上を子供のおやつに支出しますが、95年後世代の半数以下の母親たちが同じ額を支出しています。
ブランド認知度と市場の見通し
中国の消費者の間で、海外ブランドと国内ブランドの認識に変化が見られ、ますます多くの中国の親が国内ブランドを好むようになっています。国内ブランドを好む理由について、以下の通りに回答しました：
- 国内ブランドは、子供の栄養ニーズに合っている
- 国内ブランドの品質が向上し、食品の安全監視が厳しく、費用対効果に優れる
- パンデミック中においても、国内ブランドのスナックは手に入りやすい
- 悪化した経済環境下で、国内ブランドを支援したいという意向
認識の変化にもかかわらず、海外ブランドは中国で高いブランド認知度を維持しています。海外ブランド・国内ブランドついて純粋想起で認知度について尋ねたところ、18.6%の回答者がHeinz を最初に思い浮かべ、それに続いてEnoulite（11.1%）、QiuTian Manman（10.2%）、Gerber（9.1%）、DeerBlue（7.3%）、Little Freddie（4.3%）、BaoBaoChanLe（3.9%）となりました。
この調査では、助成想起の認知度とブランドロイヤルティについても調査を行いました。最も認知されているブランドのうち、Heinz 、Gerber、Enoulite、BaoBaoChanLe は、最も広く購入されています。また、Heinz 、Gerber、QiuTianManManは、購入者の中で最も高いリピート購入率を示しています。
中国の母親は、選択できる商品や味、子供が好むブランドを見つけられかには満足していますが、保存料、価値、機能性スナックの拡充などに改善を望んでいます。
本記事は、英語のブログ記事（The Market Outlook and Trends of Snacks for Kids in China）の日本語訳です。
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